「聲の形」総作画監督らが犠牲に…亡くなった被害者らの氏名公表 京アニ放火事件
更新:2019/08/02 17:37
京都アニメーションのスタジオが放火され35人が死亡した事件で、京都府警は8月2日、死亡した35人のうち一部の方の名前を公表しました。
【公表された亡くなった方々】
宇田淳一さん 34歳 京都府宇治市
大村勇貴さん 23歳 京都府宇治市
笠間結花さん 22歳 京都市伏見区
木上益治さん 61歳 京都市伏見区
武本康弘さん 47歳 京都府宇治市
津田幸恵さん 41歳 京都市伏見区
西屋太志さん 37歳 京都府宇治市
渡邊美希子さん35歳 京都府井手町
栗木亜美さん
【西屋太志さん(37)】
キャラクターのデザインなどを担当してきた西屋太志さんは、水泳に青春を捧げる男子高校生の友情を描き現在劇場版が公開中の「Free!」や、第40回日本アカデミー賞で優秀アニメーション作品賞を受賞した映画「聲の形」で総作画監督を務めました。映画「聲の形」の主人公の高校生・石田将也のキャラクターデザインについては、こう語っていました。
「一番は将也ですね、主人公の。将也をどうとらえて描いていくかというところが一番難しかった。そこに一番時間がかかりました。」(西屋太志さん)
広島の中学時代の同級生は…
「すごく温厚で穏やかな優しい男性でした。とにかく絵がうまくて、マンガとかアニメとかの絵を当時から描いていて。何も見ずに描いていたので、好きだったんだなと。」(中学の同級生)
広島を出てからもたびたび一緒に食事をしていたという高校時代の同級生は…
「(事件後)LINEを送っても既読にならないので、すぐに送ったんですけど。これからもっともっとたくさんアニメを描きたいはずだったのに描けなくなった。僕自身、非常に悲しい。」(高校の同級生)
【津田幸恵さん(41)】
色付けなどの仕事を担当していた津田幸恵さんは出火当時、建物の2階にいました。事件から1週間以上が経った後、DNA型鑑定の結果、津田さんの死亡が確認され、父親の伸一さんは娘の遺体を引き取りました。
「何人かの方と折り重なるように死んでいたということですから、わずか2mぐらいしか動けていないんですよ。焼け死んだと思ったらかわいそうで。」(父・伸一さん)
【武本康弘さん(47)】
京都アニメーションに所属する監督で、取締役も務めていた兵庫県赤穂市出身の武本康弘さんは、女子高生を主人公に何気ない日常を描いた「らき☆すた」などで監督を務めてきました。MBSの取材に対し、武本さんの父親は「優しく、素直で、思いやりがある、私にはできすぎた息子でした」と話していました。
【木上益治さん(61)】
テレビアニメにもなった「空を見上げる少女の瞳に映る世界」の監督で、取締役の木上益治さんも犠牲になりました。献花に訪れていた木上さんの専門学校時代の友人・渥美敏彦さんは、40年ほど前、木上さんと共同生活を送っていたといいます。
「一緒に暮らしていた、アパートで。絵は毎日のようにずっと描いていた。」(渥美敏彦さん)
渥美さんが今も大切に持っている写真。木上さんと写っていて、遊園地「としまえん」に一緒に行った時に撮影したものだといいます。
「優しかった。自分より2つ上なのでお兄さんみたいな感じで。昔のこととか楽しかったこととか、いろいろ話もしたかったんだけどね。(容疑者に対して)悔しい、憎いね本当に。(木上さんは)まだまだこれからやりたいこともいっぱいあったでしょうし。」(渥美敏彦さん)
京都府警によりますと、被害者35人の身元は全て判明していますが、名前の公表が8月2日になった理由については、これまでご遺族と会社側の意向を丁寧に聞き取りながらいつどのように公表するかを慎重に検討していたということです。今回、ご遺族が実名公表を了承された方について公表したとしています。
最近の関西ニュース
2019-08-02 08:37:00Z
https://www.mbs.jp/news/kansainews/20190802/GE000000000000028965.shtml
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