ロームは「オートモーティブ ワールド2020」(2020年1月15〜17日、東京ビッグサイト)に出展。独自技術「Nano Cap」を用いた最初の製品として、高速グランドセンスCMOSオペアンプ「BD77501G-TR」の展示を行った。Nano Cap技術を用い、全ての出力負荷領域で位相余裕0度以上を実現したもので、2020年夏にサンプル提供を開始する予定としている。
ロームは「オートモーティブ ワールド2020」(2020年1月15〜17日、東京ビッグサイト)に出展。独自技術「Nano Cap」を用いた最初の製品として、高速グランドセンスCMOSオペアンプ「BD77501G-TR」の展示を行った。Nano Cap技術を用い、全ての出力負荷領域で位相余裕0度以上を実現したというもので、2020年夏にサンプル出荷を開始する予定としている。
「位相余裕、全く気にする必要なし」のオペアンプ
ロームは、同社がこれまで培ってきたアナログ技術(回路設計、レイアウト、プロセス)を駆使して小型化、省電力化などを実現する独自電源技術「Nanoシリーズ」を展開している。超高降圧比を実現する「Nano Pulse Control」と超低消費電流を実現する「Nano Energy」に続く第3のNanoシリーズとして新たに生み出したのが、コンデンサー削減を実現する「Nano Cap」だ。
既にNano Cap技術の搭載によってコンデンサー無しでも安定動作するLDO(リニアレギュレーター)の開発については公表しているが(関連記事:「LDOで“コンデンサー不要”に、ロームの「NanoCap」」)、今回、新たなNano Cap搭載デバイスとして、高速グランドセンスCMOSオペアンプ「BD77501G-TR」を紹介した。
従来、オペアンプの出力側にコンデンサーを接続した場合、位相余裕が減少し発振してしまう場合があるが、BD77501G-TRでは、Nano Cap技術を搭載することによって、この問題を解決したとしている。同社の説明担当者によると、「位相余裕が0度以下になることはなく、全ての負荷容量領域で安定動作することができる」という。また、対ノイズ耐性も高めており、「ノイズ設計工数削減にも貢献する」としている。
現在開発中で、会場でデモや実物の展示などはなかったが、2020年夏にはサンプル提供を予定している。LDOのサンプル提供開始は2020年冬になる見込みのため、Nano Cap搭載製品として最初にリリースされるのは、このオペアンプとなる。説明担当者は、「コンデンサーを気にすることなくオペアンプを安定して動作させることができる、画期的な製品だ」と強調している。
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January 28, 2020 at 07:30AM
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全ての負荷容量領域で安定動作するオペアンプ - EE Times Japan
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