2020年3月3日、あおり運転厳罰化、高齢ドライバーの免許更新時の厳重化などを盛り込んだ「道交法改正案」が閣議決定された。今夏にも施行される見通しだ。さる4月1日に施行された改正道交法と合わせてその内容をチェックしていこう。
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※本稿は2020年3月のものです
文・写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年4月26日号
■「あおり運転」にあたる主な違反行為を具体化
去る2020年3月3日、閣議で道交法の改正案が決定された。その基本概要は以下のとおり。
●あおり運転の罰則強化
現状、明確な規定が定められていなかった「あおり運転に対する罰則」が明確化される。
・不必要な急ブレーキ
・前方の車両への著しい接近
・急な進路変更
・左側からの追い越し
・執拗なクラクションやパッシング
・幅寄せや蛇行運転
・高速道路での最低速度違反や駐停車違反など
上記のような行為を、他車の通行を妨害する目的で行い、交通の危険を生じさせるおそれのある場合に「あおり運転」とみなされることとなる。
具体的な罰則は、「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」とされ、反則金適用とはならず、一発免停の対象となる。さらに高速道路で他車を停止させるなど「著しい交通の危険」を生じさせた場合は「5年以下の懲役または100万円以下の罰金」となる。
● 一定の違反歴のある75歳以上の運転者の免許更新時に運転技能検査の義務づけ
この技能検査は更新前6カ月の間に何度でも受けられるが、最終的にクリアしないと免許更新が不可、つまり免許失効となってしまう。
ここまでは『改正案』だが、4月1日にはこれとは別に、改正道交法が施行されたので、こちらも確認しておきたい。
■改正道交法(4月1日施行)の中身
●高速道路の加速車線、減速車線の最高速度規制撤廃
本線が100km/hなのに対し、加速車線や減速車線は最高速60km/hとされていた。厳格に適用されると安全な合流、分流が難しくなる。現実的な走行状態に法令が対応した形だ。
●レベル3自動運転の使用条件違反を新設
レベル3が実用化された際に天候や速度などの使用条件から外れた場面での自動運転作動を防ぐ目的の法令。違反すると反則点2点、乗用車の場合9000円の反則金となる。
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