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Sunday, June 14, 2020

ナチス台頭の伏線となったインフルエンザ|世界史を変えたパンデミック(幻冬舎plus) - Yahoo!ニュース

小長谷正明 (医学博士/国立病院機構鈴鹿病院名誉院長) 医学的・歴史的資料をもとに、人類がウィルスといかに闘い、打ち勝ってきたかを明らかにする『世界史を変えたパンデミック』(小長谷正明氏著、幻冬舎新書)が発売即重版と反響を呼んでいる。 今回は「西部戦線異状あり──インフルエンザ」を抜粋して紹介する。 パンデミックの影響は第一次大戦の戦況ばかりか講和条約にもおよび、それは第二次世界大戦の伏線ともなっていく。*   *   *

疫病が「スペイン風邪」となった軍事的理由

いまから100年前におこったパンデミックは多くの兵士の命を飲みこみ、新たな大戦の伏線となった。 1918年5月、第一次世界大戦の中立国スペインには戦争の惨禍はおよんでいなかったものの、世界経済の破綻で国内はインフレにあえぎ、社会情勢は不安定であった。 首都マドリードでは、不景気をふっとばそうと盛りあがった守護聖人サン・イシドロ祭りの直後、発熱と消化器症状と全身倦怠を症状とする病人が次々とあらわれた。 5月22日にマドリードABC新聞がこの病気を記事にし、5月末にロンドンのロイター通信が“マドリードに変わった伝染病が発生した。軽い症状で、死亡例は報告されていない”と配信した。 これらが、第一次世界大戦の戦中から戦後にかけて世界的に大流行したインフルエンザの最初の報道であり、以後、スペイン風邪(Spanish fluまたはSpanish Lady)とよばれるようになった。 実はインフルエンザはかなり前から各国ではやっていて、すでに1916年~17年にかけて、イギリスからのヨーロッパ派遣軍ではときどき発生していた。 だが、戦争当事国では、とくに集団生活をする軍隊での流行は戦力に影響するため秘密事項とされていて、疫病の発生は報道されていなかった。 スペインは中立国で平和だったので、ここでの悪性のインフルエンザ流行が最初に報道されることになって、疫病の名前にされてしまったのだ。 スペインにとってはまことに迷惑なネーミングである。

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June 14, 2020 at 04:05AM
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