2021年8月21日 23:18 2014
約2年ぶりの夏ツアーとして7月に開幕した「真夏の全国ツアー2021」。今回は事前に募ったリクエストをもとにシングル表題曲、カップリング曲、アンダー曲、ユニットおよびソロ曲といった各カテゴリーのトップ10を選出する結成10周年特別企画「夏ツアーで聴きたい曲TOP10」が実施され、10年間の歴史を総括するセットリストでパフォーマンスが繰り広げられている。福岡公演はほかの会場と同じく2DAYS開催となり、結成記念日当日に行われた初日公演は10周年セレモニーも兼ねたコンサートに。メンバーは新型コロナウイルス感染拡大防止対策を徹底したうえで、会場に集まった観客や有料生配信の視聴者とメモリアルな時間を共有した。
オープニングでは九州出身の与田祐希、吉田綾乃クリスティー、大園桃子、沖縄出身の伊藤理々杏がゆるやかなトークで会場を和ませたのち、おなじみのSE「OVERTURE」が流れ始める。一斉にステージに登場した乃木坂46はさわやかな夏曲「スカイダイビング」でライブをスタートさせ、2曲目の「ロマンスのスタート」で会場中央に伸びる花道へ。山下美月は「もつ鍋より熱々こってりな時間を過ごしましょうね!」と弾けるような笑顔で福岡にちなんだ煽りを響かせた。冒頭のMCでは結成10周年を祝うケーキがステージに登場し、楽曲タイトルなどをイラスト化したプレートにメンバーたちが盛り上がる。そんな中、結成10周年の心境を聞かれた生田絵梨花は、ファンの気持ちを代弁すべく「ハッピーバースデートゥーユー」を歌わせてほしいと志願し、高い歌唱力とクセのあるアレンジでグループの10歳の誕生日を祝福。翌日の福岡公演の2日目がラストライブとなる大園は「この2日間、たくさんの感謝を皆さんにお届けできるようがんばります!」と意気込みを語った。
にぎやかで温かい空気のMCが終わると、与田と筒井あやめが2人の顔をアップにしたユニークな映像演出に合わせてユニット曲「ざぶんざざぶん」を、齋藤飛鳥、星野みなみ、山下がカラフルで鮮やかな衣装を着てスカテイストのナンバー「Threefold choice」を歌唱。さらにアンダーメンバー11人が「日常」「滑走路」といった人気のアンダー曲を連続で畳みかけた。1~4期生それぞれをフィーチャーしたブロックでは2期生の5人が「アナスターシャ」を力強く歌い上げ、花道に登場した3期生はアッパーチューン「トキトキメキメキ」をテンション高くパフォーマンスする。また1期生7人がダンスナンバー「Against」でクールかつ情熱的なステージングを披露して貫禄を見せつけたかと思えば、4期生が人気曲「I See…」でファンの気持ちを高ぶらせるという、期ごとのカラーの違いが表れた多種多様なライブが繰り広げられた。
その後も、大園を含む3期生メンバー4人によるユニット“いもうと坂”が「言霊砲」を披露したり、齋藤が自身のアンダー時代のセンター曲「扇風機」を現在のアンダーメンバーとパフォーマンスしたりと、ファンにとって見逃せない場面が続く。ライブ後半は赤とベージュの新衣装に着替えた乃木坂46が生田をセンターに据えた「サヨナラの意味」や、齋藤のセンター曲である清涼感あふれるサマーチューン「ジコチューで行こう!」を間髪いれずに披露。続くMCでは目に涙をためた遠藤さくらが、「今の私は乃木坂に貢献できていなくて、何か少しでも貢献できることを見つけたいと思ってがんばって探したりするんですけど、結局自分に何かできるのかわからなくて、情けない弱い自分が本当に悔しいです。11年目を迎えた今、頼ってばかりじゃダメなのはわかってます。自分で踏み出していかないといけないのもわかっています。次の曲を歌うたびにそういった思いが芽生えるのは本当だし、ずっとそばで支えてくれている先輩や同期のみんながいれば、どこまででもがんばっていける気がします。先輩方が築き上げてきた乃木坂46が大好きです。私も早く力になれるように追いつきたいです」と次世代エースとして期待されるメンバーだからこその苦悩を打ち明けつつ、次の曲を紹介する。激しい炎の演出とともに27thシングルの表題曲「ごめんねFingers crossed」が披露され、遠藤はMC中の繊細な姿とは人が変わったように堂々とした歌とダンスを届けた。
アンコールでは10年間の歩みを振り返るメンバーのナレーションを挟みつつ、懐かしの映像をバックにしたエモーショナルなステージが展開される。まず「私たちのデビュー曲、それは新たな春の始まりを感じさせるこんな曲でした」という語りを合図に、乃木坂46は2012年2月発表のデビュー曲「ぐるぐるカーテン」をパフォーマンス。さらに「NHK紅白歌合戦」初出場時に披露した「君の名は希望」、「日本レコード大賞」の受賞曲「インフルエンサー」「シンクロニシティ」と続け、この日に至るまでの軌跡をファンと再体験した。そして生田が「これからも変わらないもの、変わっていくもの、両方を一緒に愛しながら見守っていってもらえるとうれしいです。そんな10周年を迎えた私たちですが、秋元(康)先生から素敵な曲のプレゼントをいただきました」と語ったのち、メンバーは新曲「他人のそら似」を初披露。「ぐるぐるカーテン」から「ごめんねFingers crossed」まで、歴代のシングル表題曲の振り付けが盛り込まれたダンスでファンの視線を釘付けにした。
福岡出身で3期生の与田は「このグループに出会えて本当によかったなと思うようなツアーでした。私たちは先輩方から受け取ったバトンをどんどんつないで、20周年、30周年と輝き続けるグループにするために精一杯がんばっていきます」とこの先の活動に対する意気込みを言葉に。グループを牽引し続けてきた1期生・齋藤は「最近になってプライベートで乃木坂の曲を聴こうと思うようになって。今日も昔の映像を観て、ちゃんと積み重ねてきてるんだなと改めて感じました。あと、乃木坂はいい歌が多いなって思う。だから、これからも秋元先生にいい詞を書いてほしいですね。私たちは普通のアーティストさんと違って、歌詞も曲も与えていただくことしかできないじゃない? でも、それをこうやってステージで届けたら受け取ってくださる皆さんがいるから成立していて。これからもいい歌を紡いでいけたら幸せだなと思います」としみじみと自身の思いを述べた。
その後、乃木坂46はこれまで大切に歌ってきた1曲「きっかけ」をラストナンバーとして歌唱。キャプテンの秋元真夏が頼もしい表情を浮かべ、感謝の思いを詰め込んだ挨拶でライブを締めくくると、会場のファンは「10周年おめでとう」と書かれた紙を一斉に頭上に掲げた。このサプライズを受けてメンバーたちは思わず涙を流し、感動に包まれながら結成11年目の日々を歩き始めた。
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乃木坂46「真夏の全国ツアー2021」2021年8月21日 マリンメッセ福岡 セットリスト
SE. OVERTURE
01. スカイダイビング
02. ロマンスのスタート
03. サヨナラ Stay with me
04. 自惚れビーチ
05. Sing Out!
06. ざぶんざざぶん
07. Threefold choice
08. 日常
09. 滑走路
10. ひと夏の長さより…
11. アナスターシャ
12. トキトキメキメキ
13. Against
14. I See…
15. 空扉
16. 言霊砲
17. せっかちなかたつむり
18. 錆びたコンパス
19. 扇風機
20. ありがちな恋愛
21. 全部 夢のまま
22. サヨナラの意味
23. ジコチューで行こう!
24. ごめんねFingers crossed
<アンコール>
25. ぐるぐるカーテン
26. 君の名は希望
27. インフルエンサー
28. シンクロニシティ
29. 他人のそら似
30. きっかけ
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