ストーリー/パラスポーツ
2021-09-05 午後 08:28
閉幕した、2020東京パラリンピック。開会式そして閉会式でも最初に入場した難民選手団は、競技でも存在感を示しました。
6人全員の競技結果とメッセージをまとめました。
初入賞 アッバス・カリミ選手(24)
アフガニスタン出身のアッバス・カリミ選手は、男子50mバタフライS5(運動機能)予選を5位で突破。決勝に進み、8位に入賞しました。難民選手団からの入賞は初めてです。
アッバス・カリミ選手
全ての難民と、住む場所を追われた全世界の人々の代表となるために、ここまでやってきた。
水泳を続けることで、多くの難民に希望を与えたい。彼らがスポーツをすることを活気づけたい。ほかの障害を患っている人も勇気づけたい。
イブラヒム・アル フセイン選手(32)
シリア出身のイブラヒム・アル フセイン選手は50m自由形S9(運動機能)に出場。23位でした。リオ大会に続き、パラリンピックで2度目の雄姿を見せました。
イブラヒム・アル フセイン選手
私は全ての難民にスポーツの機会を持ってほしい。私は食べることをやめることはできても、人生でスポーツをやめることはできません。それが私を前に進み続けさせているものだから。
初の女性 アリア・イッサ選手(20)
シリア出身のアリア・イッサ選手は、女子こん棒投げF32(脳性まひなど)で8位。パラリンピック難民選手団で初めての女性アスリートです。
アリア・イッサ選手
家に閉じこもらないでください。アクティブになるのです。それが、あなたの独立と社会参画を実現します。(障害をもつほかの女性へのメッセージ)
シャハラッド・ナサジプール選手(32)
イラン出身のシャハラッド・ナサジプール選手は男子円盤投げF37(脳性まひなど)で8位になりました。
シャハラッド・ナサジプール選手
私の頭を巡っているのはこれまでの人生における困難や大変な時間です。今私はずっと望んでいた場所にいます。すべての選手にとって、パラリンピックの舞台に立てることは確実に全員の夢です。
難民キャンプから参加 パルフェ・ハキジマナ選手(33)
ブルンジ出身のパルフェ・ハキジマナ選手はテコンドーに出場。予選に破れ、敗者復活戦に臨む予定でしたが、怪我のため棄権しました。ハキジマナ選手は現在ルワンダの難民キャンプで暮らしています。難民キャンプからパラリンピックに出場した初めての選手です。
パルフェ・ハキジマナ選手
難民たちはほとんど何も持っていません。でも、スポーツは悩みを忘れる助けになるんです。
アナス・アル ハリファ選手(28)
シリア出身のアナス・アル ハリファ選手。男子カヤック シングルKL1で9位、ヴァーシングルVL2で11位となりました。競技を始めたのは3年前ですが、またたく間に上達し、難民選手団の一員に選ばれました。
アナス・アル ハリファ選手
誰もが進み続けるために戦わなければならない。難しすぎることは何もない。1回でも100回でも挑戦しなければならないのなら、あなたは進み続けなければならないのです。
世界にはおよそ8200万人の難民や国内避難民がいて、このうち何らかの障害がある人はおよそ1200万人いると推計されています。
今回参加した6人の選手たちの活躍は、故郷を追われ今もさまざまな困難と向き合っている人たちを知り、思いをはせる契機となりました。
3年後のフランス大会で、難民選手団はどんな活躍を見せてくれるでしょうか。
からの記事と詳細 ( 難民選手団が残したメッセージとは? 東京パラリンピック - NHK NEWS WEB )
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