「今はメガ大家さん」が最初に買った物件を聞く本連載。第4回目の今回は、12棟200室のメガ大家さんである、天野真吾さんにご登場いただく。
天野さんは25年に渡り、外資系のIT企業の会社員として、コンピューターを活用した企業再生事業を手掛けてきた。独立を考えた際にたどり着いたのが、不動産における再生事業だった。
破綻しそうな物件を手に入れ、新たな価値をプラスして再生することで、社会に貢献できると考えた。そのため、最初から空室率50%を超える物件を狙っていった。最初に買った1棟目とはどんな物件だったのか?
給料の20%以内で生活し、残りは貯蓄
最も役に立ったのが企業再生のノウハウ本
不動産再生事業を始めるにあたり、まずは不動産投資や大家さん向けの本を読むも、一番参考になったのが、本業につながる企業の再生に関する本だった。不動産投資を始めるにあたり、もう1つ、周到に準備をしたのが軍資金である。
「不動産投資を始めたのが39歳のとき。社会人になってから、給与の20%以内に支出を留め、それ以外を貯蓄してきたので、かなり貯まっていました。最初はサラリーマンの属性を活かして融資を活用することに」
潤沢な自己資金がありながらも、自己資金はなるべく温存。融資を使って規模を拡大する戦略で、堅実に事業を成長させようと考えた。
10人の優秀な営業マンを見付ければ、いい物件は見つかる。
そのためには100人会って、1000件をまず見る!
不動産投資には、様々な手法があるが、規模を大きくしていくには、RCで、3〜5億円ぐらいの大型のものを軸にしようと考えた。とはいえ、最初から大きな物件を手に入れるのは難しい。最初は、ライバルの少ない地方の大都市圏で始め、実績を作りながら、関東圏で物件を増やそうと考えていた。
エリアに関しては、必ずしも、自分にとって条件のいい物件が、なじみのあるエリアにあるとは限らないため、マーケットありきで、エリアを絞らなかった。
物件を探すにあたり、まずは、健美家をはじめ、不動産投資のサイトにメルマガ登録をして、条件に合う物件の情報をえることに。1棟目の条件は、「RC、全国、利回り10%以上、築20年以内」。不動産業者のサイトにも個別に登録した。特筆すべきは、登録した後、「ダミー物件でもいいので見せてくれ」と頼み、現地で営業マンに会ったことだ。
「10人ぐらいの優秀な営業マンを見つけたら、必ずいい物件は見つかると考えました。10人を見つけるには、最低100人の営業マンに会って、物件は1000件を見ることに」
平日は仕事が終わってから、週末は3〜4人の営業マンに会って物件を見ることを繰り返した。関東圏ならば、平日の仕事終わりに新幹線に乗って物件を見て、日帰りで帰ってくることも。目標にしていた100人は、3カ月程で達成し、半年後には物件を買うことに。
1棟目は福岡のRCで5000万円ほど
利回り13〜14%、空室率50%
「そうこうしているうちに、福岡でいい物件が出たと連絡がきました。場所は福岡駅から私鉄で4駅ぐらい。1Kで25?が15室あるシングル向けのRCで5000万円ほど。1棟目にしてはちょうどいいボリュームでした。ただし、坂が多い場所で、駅徒歩20分、空室率50%。満室で価格が落ちるわけがないですから。何か問題がある物件で、安いものを求めていました」
空室率50%というのは、返済できるギリギリのラインだった。返済が持ち出しになるのは避けたい。そうした心理的負担が高いため、空室率が高ければ高いほど、ライバルは減る。
「最初の1〜2棟は満室利回り13〜14%を狙いました。それぐらいであれば利回り8%でも買う人がいるため、買った金額よりも高くても売れます。さらには、銀行の積算評価や収益還元方式でもバランスがよいもの。地方の場合は駅から遠くて土地が広いほうが、積算評価は高い。収益還元方式で見ると、空室率が高くて評価が低いのですが、逆にいえば、ひずみをついているとも考えられます。返済比率は3〜4割。20〜25年の耐用年数が残っていて、長期で融資が組めるものを重視し、それ以外は買わないことに」
需要と供給のバランスから判断
絶対に満室にできると確信した
さらにリサーチすると、この物件は、相続物件で、相続した人が賃貸経営に意欲的ではないことから空室が多いことが分かった。元は社員寮として作ったようだが、その後、うまく入居付けができていなかった。
「周辺を歩くなどして、独自に調べてみると、短大や高校が多い文京地区でありながら、周りにシングル物件がほとんどありませんでした。住居地域だったために、賃貸物件を建てる人がいなかったのでしょう。需要と供給のバランスから考えて、絶対に満室にできると確信し、購入を決めました」
2面道路に面した立地であることから、取り壊して、戸建を4件建てることもあり、出口もあると考えた。
ビビットなカラーリングでリノベーション
冷蔵庫などの家具家電付きに
購入後は、壁面を赤や黄色、水色など、ビビットな色にするなどのリノベーションを施した。天野さんは、DIYはやらない主義で、色合いなどの指示を出すなどプロデュースはするものの、専門業者に依頼する。
「銀行から、優秀な管理会社を紹介してもらい、リノベーションはその管理会社からの紹介で、これまたいい業者をいっぱい紹介してもらいました」
やるなら一気に、作戦は何十にも仕掛けるのが天野さん流。部屋ごとにテーマを変えて、カラーリングを変え、部屋を特徴づけた。たとえば、料理が好きな女性向けの部屋には、大きな冷蔵庫を置くなどした。入居希望者から家具や家電をつけてほしいと言われれば家賃を1000円アップして、家具や家電をつけた。家電はリサイクルショップや、ヨドバシカメラやビックカメラのリユース専門店などで激安で仕入れた。
こうした作戦の結果、空室率50%の物件は、満室になるのか? 気になるその結果は、明日の後編に続く。
健美家編集部(協力:高橋洋子)
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◆「辛坊治郎氏と天野真吾氏によるWセミナー」のお知らせ◆
4月8日に行われる健美家主催のセミナーで、天野慎吾さんに登壇して頂きます。
●セミナー名
人生100年時代 不動産投資から次なるステージへ!辛坊治郎氏と天野真吾氏によるWセミナー
人生100年時代を迎え、不動産投資で得た「時間と心と金銭的な余裕」を活用し、様々な事業活動を通じて「チャレンジできる社会」を創っていこうとする人に向けたセミナーです。
第1部では「ウェークアップ!ぷらす」キャスター等で活躍中の辛坊治郎さんを講師にお迎えし、未来の正しい判断のために今必要なことをお話し頂きます。
第2部では、天野真吾さんに、会社員時代に12年間担当した「業界最大手エンターテイメント企業」で仕事を通じて身につけた考え方、不動産投資を開始してセミリタイア後の新規事業に至るまでの経験をお話し頂きます。
"最初に" - Google ニュース
January 30, 2020 at 04:00AM
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狙うは空室率50%以上の物件!12棟200室所有する 「今はメガ大家さん」が買った最初の物件は? 第4回天野真吾さん【前編】|不動産投資の健美家 - 健美家株式会社
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