Pages

Thursday, September 24, 2020

「あおり運転」記者も頭真っ白に スピン・衝突、シミュレーターをレーサー開発 - 東京新聞

あおり運転の被害を体験できるシミュレーターで、あおる役を実演する古賀琢麻社長(手前)=名古屋市天白区のアイロックで

あおり運転の被害を体験できるシミュレーターで、あおる役を実演する古賀琢麻社長(手前)=名古屋市天白区のアイロックで

 悲惨な事故が相次ぎ、6月施行の改正道交法で厳罰化されたあおり運転。その被害を疑似体験できる運転シミュレーターを、プロレーサー古賀琢麻さん(43)が経営する企業が開発した。幅寄せや急ブレーキ、クラクションといったあおり行為に遭遇したとき、どう危険を回避すればいいのか。現実に直面する前に対処法を学び、命を守ってほしいと古賀さんは願っている。(河北彬光)

◆体験3回、いずれも「大事故」に

シミュレーター画面のサイドミラーに映る、あおり運転をする車

シミュレーター画面のサイドミラーに映る、あおり運転をする車

 古賀さんは米国の人気カーレース「ナスカー」に参戦するレーサー。社長を務めるシミュレーター製造会社「アイロック」(名古屋市天白区)で5年前から自身のレースの練習用や、一般向けに自動ブレーキが疑似体験できるものを開発してきた。あおりの被害体験は、社会問題化を受けて開発を進め、今月完成させた。同社によると、こうした体験ができるシミュレーターは珍しい。

 同社を訪ねた運転歴17年の記者(35)が実際に体験してみた。運転席前のモニターには、高速道路の再現風景の映像。足元のアクセルペダルを踏んで加速すると、路面の凹凸に連動してシートが揺れ、実際に運転しているような感覚だ。体験者をあおる車は、スタッフがそばで別のハンドルを握って操作する。

 走行車線を進むと、後続から激しくクラクションを鳴らす乗用車が迫ってきた。ルームミラーに目をやると、あおりの車が蛇行しながら車間距離を詰めてくる。ミラー越しに気を取られているうちに、緩い右カーブでハンドルを右へ切りすぎてしまい、追い越し車線から幅寄せしてきたあおりの車と衝突。「ドン」。衝撃で体が激しく揺さぶられる。頭は真っ白だ。

 「後ろからあおられると、焦ってミラーばかりを見てしまい前方を注視しなくなる。ありがちなので注意が必要です」と古賀さん。計3回体験したが、いずれも安全な場所に停車するまでに速度超過でスピンしたり壁に衝突したりしてしまった。現実なら大事故だ。

 シミュレーターには視線の動きから精神状態をチェックする機能や、近年相次ぐゲリラ豪雨を想定して水たまりで滑るハイドロプレーニング現象などを体験できるモードもある。

 今後は同社がシミュレーターを用いて企業や一般向けに講習を開き、被害防止に役立てたい考えだ。古賀さんは「避難訓練のように、事前に体験することで自己防衛の仕方を身に付けてほしい」と話す。

◆遭遇したら、離れて停車し通報を

あおり運転に遭ったら、どうすべきか。警察は決して相手の挑発に乗らず、速度を落とすなどして相手から離れて停車し、110番するよう呼び掛ける。

 車外へ出ると相手に絡まれたり、後続にはねられたりする恐れがあるため、ドアをロックして車内で警察の到着を待つ。高速道路の場合はサービスエリア(SA)やパーキングエリア(PA)に入って止まるか、SAやPAがないときは出口から出るか非常駐車帯に寄せる。

 6月末施行の改正道交法はあおり運転を「妨害運転」と規定し、急ブレーキや幅寄せ・蛇行、急な車線変更など10の行為を対象とした。罰則は最高で5年以下の懲役または100万円以下の罰金と厳罰化された。

関連キーワード

Let's block ads! (Why?)



あおり運転 - 最新 - Google ニュース
September 24, 2020 at 09:45AM
https://ift.tt/33VEK5z

「あおり運転」記者も頭真っ白に スピン・衝突、シミュレーターをレーサー開発 - 東京新聞
あおり運転 - 最新 - Google ニュース
https://ift.tt/2Pmn5MT
Shoes Man Tutorial
Pos News Update
Meme Update
Korean Entertainment News
Japan News Update

No comments:

Post a Comment