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Thursday, September 3, 2020

最初は虫歯かと思ったが…頭頸部がん 見た目の変化も社会復帰の壁に(読売新聞(ヨミドクター)) - Yahoo!ニュース

がんを語る

 「がんを語る」第8回のテーマは頭頸(とうけい)部がんです。日本歯科大学病院が協賛する「頭頸部がん患者友の会」のご協力を得て、3人の患者さんと、同病院の言語聴覚士で会長の西脇恵子さんを、オンライン会議システムで結んで開催しました。 【頭頸部がん】  咽頭がん(上咽頭、中咽頭、下咽頭)や喉頭がん、口腔(こうくう)がん(舌がんなど)、鼻副鼻腔がん(上顎洞がんなど)、唾液腺がん(耳下腺がんなど)、甲状腺がんなど、顔や首の部位にできるがんで、多くの種類がある。全国がん登録(2017年)によると、全国の1年間の新規患者数は、口腔・咽頭がんが約2万2000人、喉頭がんが約5000人、甲状腺がんが約1万8000人。 参加者(敬称略) 山崎健一舌がん52 A男(匿名)上顎洞がん59 B男(匿名)中咽頭がん66 西脇恵子言語聴覚士・頭頸部がん患者友の会会長 司会進行・田村良彦

治療後の副作用で緩和治療も

――まず、みなさんのがんの種類や経過について教えてください。 A男 2016年に上顎洞がんが見つかりました。歯茎の奥の腫れに気づいて、最初は歯科にかかったのですが、1か月ほどでみかんぐらいにまで大きくなり、12月に口腔外科の検査で診断されました。すぐに手術が必要であるとの説明を受け、翌年1月に左上顎の骨と歯と鼻梁(びりょう)の一部を含む患部の全摘出と顔面の再建手術をしました。がんは思った以上に広がっていて、目の下の骨の安全域が1センチも確保できなかったとのことで、手術後に目が見えたことにほっとしました。  いったん退院した後、抗がん剤と放射線治療のため、再び約2か月入院し、治療を受けました。入院中、原因不明の発熱や、左胸から肩にかけての激痛などの症状があり、痛みを緩和するための医療用麻薬が必要なほどでした。退院後もしばらく飲んでいました。会話もできるし、トイレも自分で行けましたが、食欲がなく口の中は口内炎だらけになるなど、様々な副作用に悩まされました。  耳は遠くなり、目も涙目になるなど、耳鼻科や眼科、整形外科、口腔外科を回るような生活を続けていたのですが、ある日、リハビリの打ち切りを告げられました。「90%達成」というのですが、自分としては、口は2センチぐらいしか開かないし、とても満足はできません。マウスピースをなくすなどのトラブルも重なったのですが、最初にかかった歯科医さんに相談したところ、今の大学病院付属のクリニックを紹介されました。おかげでリハビリを再開することができ、自分としてもやる気を失わず、頑張ることができています。

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