
「私としたことが自分のご飯も忘れてた」
きょうも夜の街を回っていた猫の遠藤平蔵は、ひとりの女性の心の涙の匂いに気づきます。 「おまいさん、泣いておるな?心で どうなすった?」 女性はついさっき、友人からの電話でがんにかかったと聞かされたばかりでした。 「……わかった 手伝えることがあったら何でも言って」と電話を切りましたが、なんであの子が――?と落ち込み、とりあえずお見舞いを送り……それから、自分にできることは……とせわしく考え続けていました。 ぐうぅぅ。 心配そうに女性を見ていた猫たちのおなかが大きく鳴ります。 気づいた女性はすぐにごはんを用意し、遠藤たちと食卓を囲みながら「私としたことが自分のごはんを忘れてた。落ち着かんわけだ」と笑います。 「こういう時はこっちがドンと落ち着かないと、頼ってもらえんわね」 遠藤がいたずらっぽく「おかねも稼いでおかないと」と言うと、女性は「ほーよ!(本当よ)」と力強く応じるのでした。
誰かを助けたい時は「上下関係にならない」
作者の深谷さんは「生きていると、何か困った状況に陥ることってありますよね。自分だけでなく周りの人がそうなることも」と振り返ります。 そんな時は助けてもらったり助けたりできるといいのですが、「災害や病気って遭ってしまった人とそうでない人、その立場の違いだけで、すごい差ができてしまう」と指摘します。だからこそ「誰かに対して何か助力したい時には、上下関係にならないように注意したいと考えています」。 「上から押しつけず、必要以上に落ちることなく、相手と呼吸を合わせられたらいいですよね」
マンガ「夜廻り猫」
猫の遠藤平蔵が、心で泣いている人や動物たちの匂いをキャッチし、話を聞くマンガ「夜廻(まわ)り猫」。 泣いているひとたちは、病気を抱えていたり、離婚したばかりだったり、新しい家族にどう溶け込んでいいか分からなかったり、幸せを分けてあげられないと悩んでいたり…。 そんな悩みに、遠藤たちはそっと寄り添います。 遠藤とともに夜廻りするのは、片目の子猫「重郎」。もう1匹の子猫は「帽子猫」です。 ツイッター上では、「遠藤、自分のところにも来てほしい」といった声が寄せられ、人気が広がっています。 ◇ 深谷かほる(ふかや・かおる) 漫画家。1962年、福島生まれ。代表作に「ハガネの女」「エデンの東北」など。2015年10月から、ツイッター(@fukaya91)で漫画「夜廻り猫」を発表し始めた。第21回手塚治虫文化賞・短編賞を受賞、単行本7巻(講談社)が2020年12月23日に発売された。
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