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Monday, February 21, 2022

<新型コロナ>さいたま市10代男性死亡 搬送先病院で処置難しく、さらに転院 - 東京新聞

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救急車(一部画像処理)

救急車(一部画像処理)

 新型コロナウイルスに感染したさいたま市の十代男性が九日に死亡した事案で、市保健所は二十一日、男性は最初に救急搬送された病院で十分な処置が受けられず、さらに一カ所転院していたことを明らかにした。

 市保健所によると、七日朝に救急要請を受けた市消防本部と、県の調整本部が並行して入院先を検索。コロナ対応と救命の両方を行う病院がなく十カ所に受け入れを断られた後、十一カ所目の県内の病院に午前九時半に搬送された。

 しかし、この病院は三次救急対応がなく処置が難しいとして、病院側からの要請で男性は同日午後一時半に県内の別の病院へ転院。治療を受けたが、血栓ができる播種(はしゅ)性血管内凝固症候群で九日に死亡した。(前田朋子)

◆先月改定 入院基準以下でも死亡

 新型コロナウイルスに感染し九日に死亡したさいたま市の十代男性は当初、入院調整の対象外だった。県が設ける入院基準に達していなかったためだが、基準以下でも最悪の事態に至る可能性があることを示す結果となった。

 入院基準は患者の症状や基礎疾患を点数化した「リスク表」に基づき、一定以上を入院させる仕組み。リスクの高い患者が確実に入院できるよう昨年から運用し、医師の判断で点数に関係なく入院調整の対象とする場合もある。県は感染「第六波」で病床逼迫(ひっぱく)を避けるため、先月下旬に基準を合計「三点以上」から「六点以上」に引き上げた。

 併せてリスク表の項目や配点も改定した。これまでの知見や臨床現場の意見を踏まえ、より緊急性が高い指標として血中酸素飽和度を重視し、項目を「90%未満」「90〜93%」「94〜95%」の三段階に細分化。重症予防効果が認められるワクチンの未接種もリスク因子として項目に加えた。一方、発熱症状はそれのみでは比較的リスクが高くないとして点数を下げた。

 今回亡くなった男性は基礎疾患がなく、ワクチン接種を二回受けていた。四〇度前後の熱が続いたが、六日に最初に救急要請した際、酸素飽和度や呼吸は正常で「四点」と判断された。引き続き自宅で健康観察を受けることになり、翌七日に容体が急変した。

 大野元裕知事は「大変残念で、お悔やみ申し上げたい」とした上で、リスク表について「医療の専門家に意見を聞いており、妥当だと思う。現時点では顕著な傾向で問題が現れているとは考えていない」と述べた。(近藤統義)

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