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Wednesday, November 16, 2022

フレイル予防 6のレシピ - 読売新聞オンライン

 新型コロナウイルスの感染拡大で高齢者の外出機会が減り、筋力の低下が懸念される中、大津市が心身の機能が低下するフレイル(虚弱)の予防に役立つ6種類のオリジナルレシピを発表した。龍谷大農学部の学生が考案した特製メニューで、このうちの1品「かぼちゃのおかずさらだ」はスーパー大手・平和堂(彦根市)の県内各店舗で販売されており、産官学連携によるフレイル予防に力がこもる。(林華代)

 昨年、コロナ禍で市が実施した高齢者の生活や身体の変化に関する調査で「外出の機会が減った」が62%、「運動や体操の回数が減った」が27%に上った。

 フレイルは、▽半年で体重が2~3キロ以上減った▽歩くのが遅くなった▽疲れやすくなった▽筋力(握力)が低下した▽体を動かすことが減った――の5項目のうち、三つ以上で該当し、1~2個あれば「予備軍」となる。予防や進行を防ぐためには、運動や食事などで生活習慣を改善し、趣味などで社会参加の機会を増やすことが大切だ。

 レシピは昨年、市が管理栄養士を目指す龍谷大農学部の学生2人に作成を依頼。筋肉をつくるたんぱく質が豊富なメニュー6種類が完成した。

 「かぼちゃのおかずさらだ」は潰したかぼちゃに鶏ミンチ、カッテージチーズをまぜ、塩とマヨネーズで味付け。「やわらか鶏むねの塩 こうじ唐揚からあ げ」は、ぱさつきやすいむね肉を塩麹につけ込んでしっとりと仕上げた。デザートの「丁字 レンチトースト~きなこソース添え~」は滋賀特産品の丁字麩をフレンチトーストにするというアイデアに富んだ一品だ。

 地域の課題をともに解決しようと平和堂はレシピの商品化に協力。体にやさしい食品は消費者ニーズが高く、「かぼちゃのおかずさらだ」の商品化を決めた。12月22日まで、県内の平和堂など140店舗に並ぶ。商品はレシピにあるカッテージチーズの代わりに入手しやすいクリームチーズを使い、刺激を抑えるため元のレシピにある黒コショウを省くなど、高齢者が親しみやすい味になった。

 食品栄養学科4年の前田穂乃香さん(22)は「丁字麩レンチトーストでは、麩に穴を開け、卵と牛乳の卵液が染み込みやすいよう工夫した」とし、小田垣萌衣さん(22)は「たんぱく質ばかり多く取るのではなく、制限されがちな糖質も適量摂取し、栄養バランスを考えて食べてほしい」と語った。

 10月21日に開催された健康講座で試食した大津市の主婦前田啓子さん(79)は「かぼちゃは煮物や天ぷらで食べるが、サラダは初めて。どのレシピもあっさりとしていておいしい。家でも作ってみます」と気に入った様子だった。

 レシピは市のホームページ(https://www.city.otsu.lg.jp/kenko/kourei/51509.html)で紹介している。

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