あおり運転とは
あおり運転は、前方を走るクルマに対して極端に車間距離を詰めることや、執拗な追跡、幅寄せ、挑発的な運転(主に蛇行)、過度なパッシングやハイビームの点灯、クラクションを鳴らす、などの迷惑行為のことをさします。
2019年には、高速道路などで蛇行運転をして後方車両をあおった挙句、停車して降りてきて後方車両の運転手に暴行を与えた“あおり運転投打事件”や、前方車両にエアガンを発砲するなどの事件がありました。
ただし上記のような事例は、あおり運転被害の中でも非常に悪質なもの。そのほかでも日々メディアに取り上げられていないだけで、あおり運転の被害自体は毎日のように発生しています。
過去(2018年9月)、MOTAのTwitterフォロワーの方たちに「あおり運転の被害に遭った経験はありますか?」とアンケートを取ったところ、なんと70%以上(回答数:286件)の方から「あおり運転の被害に遭ったことがある」と回答がありました。
それだけ日頃から身近なところであおり運転の被害が発生しているということになります。
また以下の記事では、実際にあおり運転の被害に遭われた方たちの体験談や、あおり運転に遭遇してしまったときの対策を記載しておりますので是非ご覧ください。
特にまだあおり運転被害に遭ったことがない方は、加害者の特徴として参考にしてください。
あおり運転も立派な犯罪
あおり運転は、車間距離保持義務違反、進路変更禁止違反、急ブレーキ禁止違反などの道路交通法違反のほか、危険運転致死傷罪や、刑法の暴行罪に該当する場合があります。
万が一、あおり運転で被害者に死傷などを負わせてしまうと危険運転致死傷罪となり、最長20年の懲役(加重で最長30年)が処されます。
この場合、運転免許の基礎点数は45~62点が加算され、免許取り消し・欠格期間(免許を再取得できない期間)8年以上という行政処分を受けることになります。
また車間距離を過度に詰めるあおり運転行為は現状、道路交通法26条が禁止する「車間距離不保持」に該当します。ちなみに高速道路上での車間距離不保持に関しては、3ヵ月の懲役または5万円の罰金が科されます。一般道路上での車間距離不保持については5万円の罰金が科せられます。
なお残念ながら、あおり運転の被害がもっとも多い国は日本だと言われています。参考として以下の記事をご覧ください。
あおり運転厳罰化! 一発免停の方向へ
警察庁は2019年12月、ますます社会問題化が進んでいるあおり運転の対策として、道路交通法を改正して罰則を創設する方向で検討していることを発表しました。
新たにあおり運転を「通行妨害目的の一定の違反で交通の危険を生じさせる恐れのある」行為として定義づけ、厳罰化を進めていくとのこと。
この「一定の違反」には上述の車間距離不保持、急ブレーキや、進路変更禁止などを含めるという。
また行政処分についても、違反点数を15点以上に設定し、現行の無免許運転や、酒気帯び運転などと同様に、過去に処分歴がなくても欠格期間1年以上の免許取り消しの対象になるよう強化されるようです。
要するに、「あおり運転をしたら一発免停」ということになります。とはいえ筆者的には一発免停だけではまだ軽いような気もしますが、少なくとも現状と比較するとあおり運転の罰則はかなり強化されるのではないでしょうか。
なお総合旅行プラットフォーム「エアトリ」を運営する株式会社エアトリが、20代~70代の男女1150名を対象に実施した「あおり運転の罰則」に関するアンケートの結果でも約9割以上の人が、あおり運転の厳罰化について賛成しています。さらに免許停止以外にも、「懲役刑」や「一生涯の免許停止」を求める声も。
詳しくは以下の記事をご覧ください。
あおり運転被害に遭った時・遭わないための5つの対策
ここからは、あおり運転に遭遇したとき、または被害に遭わないための対策を5つ紹介していきます。
「あおり運転」と聞くと、基本的には加害者が100%悪い印象が付いておりますが、必ずしもそうとは限りません。
もちろん結果として、あおり運転をした加害者が悪いのですが、場合によっては、そもそも被害者側の運転の仕方やマナーによっては、それがあおり運転を誘発する引き金になっていることだってあります。
ですから、これから紹介していく「あおり運転に遭った時、または遭わないための5つの対策」を読んでいただき、被害者または、あおり運転被害に遭ってしまうきっかけを作らないように参考にしていただければ幸いです。
ちなみに、以下の記事では「あおり運転被害に遭わないために意識するべき運転マナー」を紹介しているので是非ご覧ください。
あおり運転対策 その1:サッと道を譲る
1つ目のあおり運転対策は「クルマに後ろを付かれたら、すぐに道を譲る」です。
基本的にあおり運転を仕掛けてくる人は、何かしらイライラしていて、憂さ晴らしでやっている傾向が多いです。ですから間違えても、何か仕返しをしたり、挑発する等の行為は絶対に止めましょう。
もしかすると、あなた自身が気づかぬうちに追い越し車線をずっと低速で走っていて、追い越しをしたい人の邪魔をしてしまったことで、あおり運転のきっかけを生んでしまっていた可能性だってあります。そういったことも踏まえ、あおり運転に遭ったらすぐさま道を譲りましょう。
またこの際、車両後方にもドライブレコーダーカメラを設置していると、万が一大きな事故・事件に発展しても対処できるので、まだ設置していない方はこれを機に設置にしましょう。
以下の記事では、2020年最新版のドライブレコーダーおすすめ人気ランキングTOP10を紹介しているのでご覧いただき、是非あおり運転の対策に活かしてください。
その2:急な割り込み・急ブレーキをしない
2つ目のあおり運転対策は「急な割り込み・急ブレーキをしない」です。
あおり運転のきっかけの中でも特に多いと言われているのが、急な割り込みや、急ブレーキです。
クルマだけでなく、自転車などでもそうですが、自分が運転している時に、急に目の前に割り込まれると、誰しもいい気はしませんよね。
中にはその恐怖がイラつきに変わり、「何か仕返しをしてやろう」と思い、あおり運転の加害者となってしまうドライバーも少なくありません。
特に夜間の国道や、交差点の信号手前ギリギリなどでの急な割り込みは非常に危険かつ、他車に刺激を与えやすいので、くれぐれもギリギリのタイミングで割り込みをしなければならないようにゆとりを持って運転することが重要です。
ですから、普段からナビ等を活用しながら先の道路状況をしっかり確認し、急な割り込みや、急ブレーキをしなくてもいい運転を心がけ、日頃からあおり運転の対策を行いましょう。
ちなみに、カー用品を開発・販売する株式会社カーメイトが2019年6月に発表した交通トラブルに関する意識調査結果では、もっとも恐怖に感じるのは「急な割り込み」という結果が出ています。
詳しい内訳や、パーセンテージは以下の記事をご覧ください。
その3:追い越し車線に居座らない
3つ目のあおり運転対策は、「追い越し車線に居座らない」です。
主に高速道路でのあおり運転被害のきっかけとして多いと言われているのは、追い越し車線上での居座り運転。
高速道路には、走行車線と追い越し車線という2つの通行帯が存在しており、追い越し車線は先行車を追い越すための車線です。
なので基本的に追い越し車線を走り続けることは認められていません。
無意味に追い越し車線を走り続けるとどうなるか? それは「通行帯違反」に該当し、反則金6,000円、違反点数1点が加点されてしまうのです。
また追い越し車線で居座り運転をしていて、後ろからクルマに追いつかれた場合は速やかに道を譲りましょう。なぜなら追いつかれた側にも道を譲る義務があるからです。
これは道路交通法27条に定められており、もしも故意に道を譲らなかった場合には、「追い付かれた車両の義務違反」となり、違反点数は1点となります。
道路交通法の基本理念は、「交通の安全と円滑な流れ」を守ることなので、自分だけ安全にゆっくり走ることだけを考えるのではなく、周囲のクルマがスムーズに運転できるよう配慮することが重要なのです。
ちなみに以下の記事では、「交通の安全と円滑な流れを守るためにしなければならないこと」を解説していますので是非ご一読いただき、あおり運転の対策として意識していきましょう。
その4:法定速度を大きく下回るスピードで運転しない
4つ目のあおり運転対策は、「法定速度を大きく下回るスピードで運転しない」です。
あおり運転被害のきっかけの中でも意外と多いのがこちらです。安全運転を意識しすぎて走行スピードが制限速度よりも大きく下回った状態で運転を続けていると、あおり運転被害の対象になりやすいと言われています。
例えば片側車線しかないような下道や国道では、周囲のクルマの走行速度やその時の状況に合わせた運転を心がけた方が良いでしょう。
そういった道路で、制限速度をカッチリ守って走り続けていると、「ちょっと急いでいるから追い越したい」というドライバーが追い越すことができず、イライラが募ってしまい、そのままあおり運転の加害者となってしまうケースもあります。
仮に制限速度を1キロでもオーバーした場合、検挙の対象となってしまうとしたら、多くのクルマが検挙されているはずです。
ですが実際は、だいたい時速15キロオーバーで検挙されやすく、わずかな速度超過は基本的には検挙されていません。
ということはつまり、「速度制限だけでなく、交通の円滑な流れを保つことも重要である」と警察が判断しているということです。
なので、あおり運転を未然に防ぐ対策として、速度制限だけに囚われず、周囲の状況を把握しながらその時々の交通の流れを維持する運転を意識しましょう。
その5:加害者が降りてきても窓・ドアを絶対に開けない
5つ目のあおり運転対策は、「加害者が降りてきても窓・ドアを絶対に開けない」です。
2019年8月に常磐自動車道で起きた、あおり運転・投打事件。このようにメディアに取り上げられているもの以外でも、運転していたらあおられて、目の前で停車され、ドライバーが降りてくる、といった例は他にもありますよね。
たとえ相手が降りてきたとしても、絶対に窓や、ドアは開けないようにしましょう。この時、相手はイライラしているので何をしてくるか分かりません。
また相手がクルマを蹴ったり殴ったりしても開けてはいけません。自分の愛車が痛めつけられるのは心苦しいかもしれませんが、こうなってしまった場合に自分の身を守るために、ぐっと堪えましょう。
万が一そうなってしまった時の対処法は、スマートフォンもしくは、ドライブレコーダー等で相手の車両ナンバーや容姿を記録し、速やかに110番通報です。
あおり運転対策おすすめグッズTOP3
ここからは、あおり運転対策におすすめのグッズTOP3を紹介していきます。
どれだけ自分があおり運転対策を意識して運転をしていたとしても、あおり運転被害に遭ってしまう可能性をゼロにすることは不可能です。
当記事を参考に、自分に合ったあおり運転対策グッズを購入し、活用していきましょう。
あおり運転対策おすすめグッズ その1:ドライブレコーダー
あおり運転対策のグッズとして、もはや必需品ともいえるのがドライブレコーダーです。2020年1月の段階では、クルマ所有者の4割近くがドライブレコーダーを装着していると言われています
ドライブレコーダーを装着せずに、あおり運転被害や、事故に遭ってしまった場合、警察や加害者などに提示できる明確な証拠を残せなくなってしまいます。そうなってしまうと、当事者双方の過失割合が分からなくなってしまい、場合によっては解決までにかなりの時間や、労力が掛かってしまいます。
なので、あおり運転対策だけでなく、万が一事故に巻き込まれてしまった際の保険として、ドライブレコーダーを装着することを強くおすすめします。
またドライブレコーダーを選ぶ際は、前後録画可能な製品がおすすめです。
なぜなら、例えば前方のみの録画だけだと結局、後方からのあおり運転や、追突されてしまった時の証拠を残せなくってしまいます。
購入される際は、前後録画可能なモデルを選びましょう。
なお、以下の記事では最新のドライブレコーダーおすすめランキングTOP10や、選ぶ際の重要なポイント7つを紹介しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
あおり運転対策おすすめグッズ その2:ドライブレコーダーステッカー
2つ目のあおり運転対策おすすめグッズは、ドライブレコーダーステッカーです。おすすめの理由としては、「私のクルマにはドライブレコーダーが付いていますよ」というアピールが、一目で分かる点です。
仮に、まだドライブレコーダーを装着していなかったとしても、装着するまでの間に、一時的な対策としてステッカーを貼っておくというのもアリです。
ステッカーの詳細が気になる方は、以下の記事をご覧ください。
あおり運転対策おすすめグッズ その3:ドライブレコーダーアプリ
3つ目のあおり運転対策おすすめグッズは、スマートフォンで使える無料のドライブレコーダーアプリです。
今では様々なサービスのアプリ化が進んでおり、ドライブレコーダーのアプリも続々と登場しています。
その中でもおすすめなのが、主にAI技術を得意とするベンチャー企業 ニューラルポケット株式会社が展開している「スマートくん」です。
おすすめな理由としては、搭載されたAIがクルマのナンバーや、人、車間距離までを認識・判断してくれるという点です。例えば、運転中に人や、自転車が近づくと、AIが検知してアラートを鳴らしてくれます。
使い方は超簡単。スマホを運転席に市販の専用スタンドで固定するだけ。これだけでドライブレコーダーの役割を果たしてくれます。
ただデメリットとしては、一方向しか録画できないため、あおり運転に有効な後方の撮影ができないという点です。
もちろん後方に設置すれば録画は可能ですが、そうすると前方の録画ができなくなってしまいます。
なので使い方としては、「いきなりドライブレコーダーを購入して設置してもらうのはハードルが高い」という人がお試しで使ってみるといったところでしょうか。
とはいえ、無料かつスマホ1台であおり運転対策が出来るので、1度試してみることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたか? 今回は「あおり運転の被害を防ぐ対策TOP5|遭わないようにするための対処法」、そして「あおり運転対策におすすめのグッズTOP3」について紹介しました。
あおり運転は、加害者が悪いのはもちろんですが、被害者自身も防止対策として、あおられない運転を心がけることが重要です。
あおり運転の厳罰化は、あおり運転の抑止になるでしょうが、これによってあおり運転の被害を根絶やしにできるわけではありません。
まずは一人ひとりが“あおられない運転”を日頃から行うことを心がけましょう。
[筆者:MOTA編集部]
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January 28, 2020 at 06:20PM
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