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サポートされていない使い方だけど、修正してくれました
「ReFS」は「Resilient File System(回復性のあるファイルシステム)」の略で、「Windows Server 2012」からサポートされている、比較的新しいファイルシステム形式です。そのボリュームに保存していたデータが、更新プログラムのインストールの影響でアクセス不能になるなんて、ジョークにもならない重大事です。
問題の影響を受けたのは、「USB外部ドライブを含むリムーバブルメディア」でReFSを使用していた場合のようです。そして、以下のドキュメントに記載されているように、ReFSはリムーバブルメディアでの使用はサポートされていません。
インターネットアーカイブサイトでさかのぼってみたところ、確認できる限り、ドキュメント上の公開または更新日が「2016年1月3日」の時点から、この記載は存在しました。ReFSのもともとの制限であり、その後、このサポートが追加されることなく、現在に至っているということです。
そもそもReFSは、大規模な記憶域サーバ向けの大容量ボリュームや巨大なファイルをサポートし、オンラインのまま自己修復する機能、仮想ハードディスクの高速な複製(マージ)機能、階層化記憶域のサポート(SMRディスクのサポートを含む)など、高度な記憶域機能を提供するために設計されたものです。あまり知られていませんが、Windows Server 2012で導入された「記憶域スペース(Storage Spaces)」の一部です。
つまり、USB外付けディスクをReFSでフォーマットして使うという、サポートされていないというか、あまり意味のない使い方をしていた場合、2022年1月のBリリースインストール後にボリュームが「RAWディスク」と表示され、正常にマウントできなくなったということです。幸い、1週間後にその問題の修正を含む定例外の更新プログラムが提供されたので、サポートされていない使われ方でしたが、一応、“回復性”の約束は守られました。
ただし、KB5010691のサポート技術情報には以下のような注意書きがあります。
注 この解決は、ReFSバージョン2ボリュームにのみ適用されます。
要注意:ReFSはバージョンに特に厳しい
Windowsの標準的なファイルシステムといえば、「NTFS(NT FileSystem)」です。NTFSは「Windows XP」のNTFSバージョン3.1から、その後、新しいバージョンは提供されていません。最新の「Windows 11」もNTFSバージョン3.1です。
そのため、Windowsのバージョンが違っても、NTFSバージョンの違いが問題になることはないはずです。ただし、NTFSに新機能が追加されていないというわけではなく、バージョン番号を維持しながら、つまり下位互換性を維持しながら、さまざまな新機能が追加されています。
一方、ReFSにはさまざまなバージョンがあります。Windows Server 2012で最初に正式版として登場したときは、ReFSバージョン1.1でした。その後のバージョンを以下に示します。以下の表1はWindows Serverをベースに書いていますが、同じバージョンのサポート(公式サポートではない場合もあります)はクライアントOSにも含まれます。Technical PreviewやInsider Previewで提供されたバージョン(バージョン2.0と、表から抜けているバージョン3.x)もあります。
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