■「スタートアップ修復」で問題を自動回復
「詳細オプション」に並ぶメニューで最初に試したいのが「スタートアップ修復」だ。修復するOS(基本ソフト)を選ぶと、修復作業が始まる。スタートアップ修復で問題が解決すれば、自動的に再起動がかかり正常に動作する。解決しなければエラー画面が出る。この画面から回復環境に戻れるので、再度試みよう。2、3回繰り返すと解決する場合もある。
■コマンドプロンプトで手動修復
それでも直らなければ、コマンドプロンプトの修復コマンドで起動領域の回復を試みる。コマンドのオプションは2つあり、パソコンによって異なるが、間違って入力してもエラーではじかれるだけなのでどちらかを入力して試す。 BIOS(基本入出力システム)に代わるマザーボードの新しいファームウエア・インターフェース「UEFI」のパソコンの場合、新たに起動領域を設定できる。パーティションを操作する「diskpart」コマンドを実行し、現在の起動領域の位置を探す。 (1)「diskpart」コマンドを実行する (2)「list volume」を実行すると、現在のパーティションがすべて表示される (3)その中で「Fs」が「FAT32」、「Type」が「Partition」、「Size」が100メガバイト(MB、メガは100万)程度の領域が起動領域となるので、その番号を確認しておく 上記の3条件(Fs=FAT32、Type=Partition、Size=100メガバイト程度)に適合するのが起動領域だ。その領域にドライブ名を割り当て、diskpartを終了。コマンドプロンプトに戻るので、ドライブ名を割り当てた起動領域をフォーマットし、起動ファイルを構築する「bcdboot」コマンドを実行する。 コマンドプロンプトで修復を試みた場合、修復後に回復環境が無効化されることもある。その場合、復旧後にコマンドプロンプトを管理者として起動し、回復環境を有効化するコマンドを実行する。
■直近の更新プログラムの削除を試す
Windowsアップデートで更新プログラムを適用した直後に起動しない状況に陥ったら、更新プログラムを削除して状況が変わるか確かめる。回復環境の詳細オプションでは、直近に適用した更新プログラムを削除できる。 選択肢に「品質更新プログラム」と「機能更新プログラム」の2種類があるが、前者は日常的に提供される更新プログラム、後者は半年に1度適用される大型アップデートを指す。どちらかを選んで削除する。 (ライター 田代祥吾) [日経PC21 2021年8月号掲載記事を再構成]
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