またWOWOW 4Kでも、12月には4Kコンテンツのレギュラー編成に加え、開局以来初めてとなる大々的な特別編成を実施。「UEFA EURO 2020 サッカー欧州選手権」全51試合や熊川哲也 K バレエ カンパニー「海賊」、オリジナルドラマ「連続ドラマW コールドケース~真実の扉~」など、今年を彩った話題の4Kコンテンツを1カ月に渡り、250時間に及ぶ大ボリュームで特集している。
たとえば、「国際情勢」。日本人の英語学習者は“international situation”と言いがちですが、英語では“what’s going on in the world”と言った方が、より具体的で意味が分かりやすい。日本人が陥りがちな一語ずつ「訳そう」とする発想から、このように「いかに意味を伝えるか」に意識を切り替えれば、簡単な言葉で生きた英語表現ができるようになると説く長部さん。英語を話すための極意をお聞きしました。(聞き手・構成 / シノドス英会話主宰・芹沢一也)
“This is a disposable age. Not only home electric products and furniture, some of which are still usable, but even pets, are disposed of as trash.”
まずびっくりします。“What did you say?” “Did you say this age is disposable?”と。
――日本語の発想を、そのまま英語にしているわけですね。
そうです。“disposable age”と“age of disposables”はまったく別物です。次に続く文は、文法は合っていますが、日本語の特徴がよく表れています。日本語は長い文だと特に、主語が大きくなります。それをそのまま英語に置き換えていくと、“that”や“which”の関係代名詞がたくさん出てきて、主語がどんどん大きくなっていきます。英語では常に主語はできるだけ小さく、早く動詞につなごうとしています。
実際にアメリカの大統領が口にした文章とのことですが、“I did what I said I would do (during my election campaign).”。これはシンプルでナチュラルな英語ですね。それに対して、日本人がこの場面で口にするのは、「(選挙の時に)私がするといったことをした」ではなく、「私は(選挙)公約を果たした」になります。そのため、日本人が英語を話そうとするとき、“I did what I said I would do (during my election campaign).” のようなシンプルな英語が口から出てきません。
そうです。そして、ここから“thinking in English”、英語で考えるプロセスが始まります。「約束した」から「約束したこと」“what I promised to do.”と進み、さらに「約束したことをした」“Idid what I promised to do.”と進むのは自然の流れです。
その上で、“what I promised to do.”を、さらに易しい言葉に言い換えてみます。“what I said in my(campaign)speeches.”、あるいは“what I was saying.” そして、そのすぐ先に、“what I said I would do. ”があります。究極の“simple English”です。